医薬情報担当者時代

今は、「Medical Representative」(略してMR)と呼ばれていますが、以前はプロパー(宣伝の意のプロパガンダから由来?)と呼ばれている仕事でした。

4月1日に採用されて2~3週間は名古屋本社にて概要的な勉強やビジネスマナーなど基礎的な研修が行われ、その後は東京に移動して、新人全員(70~80人位だったかな?)が埼玉にあった寮に2~3ヵ月仮住まいしながら東京支店にて専門的な研修を受けました。

そして配属が決まり、私は福岡支店に配属となりました。
同期は同じ病院向け担当が3人、薬局向け担当が1人、福岡支店配属となり、私を含めて総勢5名の同期入社とともに任地へと行きました。

暫くは福岡支店の寮に入り、福岡支店で簡単な研修を受けて、最終的な配属地として熊本営業所に赴任することになりました。

余談ですが、熊本は九州では福岡に次いで2番目に大きい県ながら、少し車を飛ばせば大自然の阿蘇や天草などがあり、阿蘇山の地下水である水や食べ物がおいしく、夏が盆地で暑いのを除けばとても住みやすい街でした。
今でもいつかまた住みたいと思うような土地です。


さて、本題の仕事ですが、診療所や病院(法律的には20床以上のある医療機関を病院と言います。20床未満は診療所。)のドクターに面会して、自社の医薬品を説明し、使用してもらうのが仕事です。

簡単に言えば、医療機関で使用される医薬品の営業です。

毎日の仕事は、朝、医薬品卸会社に赴き情報収集や自社製品の販促のお願い、医療機関への同行依頼、たまには卸会社社員向けの医薬品の説明会をします。

(ちなみに、時々製薬会社と医薬品卸会社の社員を混同している方がいますが、製造販売会社と卸会社は違う会社です。卸会社は色々な製薬会社の製品を診療所等に販売していますが、製薬会社は当然の事ながら自社の製品のことしか販促をしていません。卸会社の社員は毎日、医療機関から注文を受けた医薬品を配送しており、同じ診療所のドクターにMRは1ヶ月に多くて数回しか会わないですが、卸会社社員は雑用も引き受けるなど毎日同じ診療所のドクターに会うことが多く、人間関係を築いているので製薬会社は卸会社社員に販促をお願いする立場にありました。)


そして昼には、午前の診療後の診療所などへ向かい、ドクターに面会して医薬品の説明やたまには看護師などの職員も含めた医薬品説明会を実施します。

そして、午後には、午後の診療中や診療後にドクターに面会して同様の仕事をします。

その後、営業所に帰り、日報を作成し上司に提出して一日の行動を報告して完了です。
当然、その時に仕事の成果等を尋ねられることになります。

夜は、ドクターの接待をすることもありました。
職場の同僚や同業者等で流れている良い店の情報を元に接待で使う店を決めて行くので、結構おいしい食事をいただくことがありました。


このような一日の流れの仕事ですが、最終的目標は自社製品の売上です。

その仕事の核心は、他の多くの仕事と同様に、いかに人(=ドクター)の心を動かすかということです。
医薬品の情報を提供すればすぐに使ってもらえるような仕事では当然ありませんでした。

医薬品は飛びぬけて優れている製品というのは少ないのが実情です。
その他の一長一短ある製品群の中でいかに自社製品と他社製品を使い分けてもらえるかということです。


私がその仕事で学んだ仕事のコツは、人の心を動かすのは営業職で必要な資質とよく言われる「人付き合いの良さ」だけではないということです。

もちろんそれは大変重要な要素ですが、その資質がほとんど無かった私はドクターの接待も最小限しかしなかったので、それで仕事が出来なかったのかというとそうではありませんでした。

真面目にこつこつ通い、ドクターと面会する1~5分という短い時間の中で話すことを繰り返し、頼まれた資料を届けたりして、いかに信用してもらうかということで私は仕事をするようにしました。

その仕事では、相手に対して出来る限り嘘やごまかしは排除すべきでした。

人付き合いの良い同僚は一足飛びに少ない軒数で大きな成果(売上)を上げたりしていましたが、私はこつこつと地道にほふく前進をするように、沢山の軒数で大きくない成果を積み上げて、一歩一歩と仕事を進めていました。

そういう私でも、たまにはうまの合うドクターもいて、ご自宅にお呼ばれしながらプライベートの時間に遊ぶ医師の方もいました。(私にとってはそれも仕事にならざるを得なかったですが。)

長くなりすぎたのでもう止めますが、これらのポイントは今の仕事でもとても大切なことになります。
[PR]
by srmurakami | 2010-09-11 23:02 | ブログ | Comments(0)

山口市で村上労務経営事務所代表として特定社会保険労務士、行政書士をしております。日々の出来事や社会問題などを主につづりたいと思います。
S M T W T F S
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31